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【半導体】グーグル、サムスンのHBM3e使用取り止め要請 TPU共同開発のMediaTekに DIGITIMES調査
2025-04-28 12:05:17
調査会社DIGITIMES Researchは2025年4月25日付レポートで、台湾系半導体サプライチェーンの話として、米グーグル(Google)がAI(人工知能)サーバー用ASICの第6世代TPU(Tensor Processing Unit)「Trillium」の開発で協働する台湾MediaTek(聯発科)に対し、内蔵する広帯域メモリ「HBM3e 12hi(12層)」のサプライヤーを変更するよう要請、これを受けMediaTekは、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)のHBM3e使用取り止めを決め、サムスンに通知したと伝えた。また、グーグルが米マイクロン(Micron)製品への切り替えを緊急に検討しているとした。


レポートでDIGITIMESは、第6世代TPUについて、グーグルとMediaTekが共同開発し、ファウンドリ最大手の台湾TSMC(台積電)が3nm(ナノメートル)プロセスで製造、「CoWoS(Chip on Wafer on Substrate)」で封止(パッケージ)を手掛けていると紹介した。また、サムスン電子のHBM3e製品について、8i(8層)は米エヌビディア(Nvidia)の認証を通過し、中国専用AI GPU「H20」に搭載されているが、12層は依然としてエヌビディアの認証を通過できていないと指摘した。

レポートによると、サムスン電子の広報担当はDIGITIMESに対し、HBM3e 12hiがエヌビディアの認証を通過したかどうかについてコメントを拒否したが、開発計画は予定通り進行中だとした。

一方、DIGITIMESの伝えた半導体サプライチェーンは、サムスン電子がエヌビディアに提出したHBM3e 12hiの認証は最終段階に入っており、2025年第1四半期から大量供給の開始が期待されていたが、エヌビディアがこれまで最終認証の結果を公表していないと指摘。これを受けグーグルがリスク回避策で、MediaTekに対しHBM3e 12hiのサプライヤーを変更するよう要求するとともに、マイクロンのHBM3e 12hi導入を緊急に検討しているとした。また、サムスン電子のHBM3eを搭載した製品はTSMCの生産ラインから外されているとした。

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